子どもの脾臓摘出手術:必要性と手順、術後ケア
米国小児外科医会によると、脾臓摘出手術(splenectomy)は、かつては不要な臓器と考えられ頻繁に行われていましたが、現在では脾臓が血液中の老廃物や細菌を除去し、抗体や赤血球を産生する重要な臓器であると認識されています。小児外科医は、異常や重度の損傷がある場合に限り、脾臓全体を除去します。
脾臓摘出が必要になるケース
以下のような慢性疾患や外傷があると、子どもの脾臓摘出が検討されます。
- 特発性血小板減少性紫斑病(ITP)
- 遺伝性球状赤血球症(hereditary spherocytosis)
- その他特定の血液疾患
- 自転車事故や自動車事故などの重度外傷による脾臓損傷
脾臓摘出手術の方法
カリフォルニア大学サンフランシスコ校医療センター(UCSF)によれば、子どもの脾臓摘出は主に腹腔鏡手術で行われます。手術時間は約2〜3時間で、バンドエイドサイズの小さな切開口から細径の器具と小型カメラを挿入し、臓器を取り除きます。
術後の経過と入院期間
摘出手術後、子どもは通常2〜3日間入院します。入院中は静脈から抗生物質、鎮痛薬、点滴による水分補給が行われ、固形食や経口薬が摂取できるようになるまで管理されます。
自宅でのケア
退院後は、イベプロフェンやアセトアミノフェンで痛みをコントロールします。手術後約2日目、または退院後からはシャワーや入浴が可能です。創部の感染を防ぐため、切開部を定期的に観察し、異常があれば医師に連絡してください。
術後の注意点
創部が治癒すると、切開部のすぐ下に硬いリッジ(「治癒リッジ」)が触れることがあります。これは正常な反応で、数か月経つと徐々に柔らかくなり、最終的には消失します。
