子どもの非アレルギー性鼻炎について
子どもが常に鼻が詰まっているように見えても、アレルギーが原因でない場合は「非アレルギー性鼻炎(NAR)」という鼻の疾患が考えられます。カリフォルニア大学アーバイン校小児科のウィリアム・E・バーガー教授によると、鼻炎(鼻粘膜の炎症)を抱える人の約5人に1人が非アレルギー性鼻炎です。子どもにおけるNARは比較的まれなため、他の原因を除外することで診断が確定します。
事実
非アレルギー性鼻炎になると、鼻の血管が拡張し、粘膜に余分な液体と血液がたまります。その結果、鼻が腫れて鼻づまりや鼻水などの症状が現れます。アレルギー反応が原因ではないため、アレルギー性鼻炎と混同しがちですが、NARはアレルギーとは無関係です。症状が軽度でも放置すると日常生活に支障をきたすことがあります。
症状
子どものNARは季節を問わず断続的に現れます。主な症状は鼻づまり、鼻水、喉の後鼻漏です。症状は数時間から数日続くことがあり、重症の場合は鼻のかゆみやくしゃみも見られます。市販の鼻詰まり用薬で改善しない場合は医師の診察が必要です。
原因
アレルギー反応が関与しないものの、温度・湿度の急変や強い匂いなどが鼻粘膜の腫れを引き起こすことがあります。具体的には、急な気温や湿度の変化、タバコの副流煙、強い大気汚染、刺激性の匂い、特定の薬剤、辛い食べ物、思春期のホルモン変化などが挙げられます。
診断
非アレルギー性鼻炎とアレルギー性鼻炎・副鼻腔炎は症状が似ているため、まずはアレルギーや副鼻腔疾患の除外が行われます。皮膚テストや血液検査でアレルギーの有無を確認し、鼻内鏡などで鼻ポリープや副鼻腔の異常をチェックします。これらの検査で他の原因が除外された時に、NARと診断されます。
治療
症状の程度に応じて治療法が変わります。軽度の場合は、鼻洗浄用のシリンジや生理食塩水で鼻腔を毎日洗浄する(鼻洗浄)ことが有効です。加湿器の使用や十分な水分補給、定期的な鼻かみも推奨されます。重症の場合は、医師が点鼻薬として血管収縮剤や抗ヒスタミン薬を処方することがあります。口服の抗ヒスタミン薬はNARには効果が薄いとされています。
非アレルギー性鼻炎は適切な対処と医師の診断で症状をコントロールできます。子どもの鼻の不調が続く場合は早めに専門医に相談しましょう。
