子どもの膝のトラブルと対処法
米国整形外科医会(AAOS)によると、子どもの膝の主な問題は膝関節障害、若年性関節リウマチ、脚長差、オスグッド・シュラッター病などです。症状は自然に改善することもあれば、医療的・外科的処置が必要になることもあります。
解剖学
膝は人体で最も大きな関節です。大腿骨(太ももの骨)と脛骨(すねの骨)がヒンジ関節を形成し、膝蓋骨(膝蓋骨)で保護されています。軟骨が衝撃を吸収し、靭帯が関節を安定させます。
O脚・X脚
- O脚(生理的外反膝)は乳幼児に多く、通常は3歳までに自然に治ります。ブロント病などで上部脛骨の成長が異常になると、外側靭帯が弱くなり、重度の場合は関節炎予防のため手術が検討されます。
- X脚(内反膝)は膝が内側に向く状態で、内側靭帯が緩みます。多くは成長とともに自然に改善しますが、重症例は夜間ブレースや矯正靴、場合によっては手術が必要です。
その他の疾患
- 靭帯緩み(関節過可動性)は子どもの約15%に見られ、膝関節が過度に動き脱臼や捻挫、靭帯損傷を引き起こします。高衝撃の活動を控えるとリスクが減ります。
- 脚長差(LLD)は外傷、骨感染、骨疾患、関節炎などが原因で、歩行の不均衡が膝痛を生じさせます。
- オスグッド・シュラッター病は思春期に多く、膝下部に痛みが出ます。治療法はありませんが、1〜2年で自然に解消します。スポーツ時は膝を包帯で固定したり、パッドを使用すると痛みが軽減します。
- 骨軟骨分離症(骨軟骨剥離症)は膝内に骨片ができ、激しい痛みや腫れ、ロックや脱臼を起こします。多くは手術が必要です。
- 膝蓋骨脱臼は女子に多く、膝蓋骨が外れます。固定後に筋力強化運動でリハビリします。
怪我
スポーツによる膝の怪我は多岐にわたります。側副靭帯損傷は痛み・青あざ・腫れを伴い、RICE(安静・氷・圧迫・挙上)で対処します。前十字靭帯(ACL)損傷はねじれが原因で、外科手術が必要になることが多いです。膝周囲の骨折は直接衝撃で起こり、レントゲン検査が必須です。
注意点
膝が赤く腫れたり、日常生活や運動に支障が出る場合は、速やかに小児整形外科医の診察を受けましょう。
