子どもの頻脈(心拍数が速くなる)について
胸がドキドキし、心拍が急に速くなると、まるで心臓が制御できずに駆け回っているように感じます。医学的には「上室性頻脈(supraventricular tachycardia)」と呼ばれ、心臓が余分な電気信号を受け取ることで起こります。健康な子どもや乳児でも、心拍数が一時的に速くなることがありますが、多くの場合は生命に関わる危険ではありません。薬物療法が必要になることもありますが、成長とともに自然に治まることもあります。
兆候(年齢別の心拍数)
心拍数は年齢とともに変化します。新生児は1分間に120〜140回が普通です。成長するにつれて徐々に遅くなり、思春期の安静時は約70回/分です。一般的に、1分間に200回以上の心拍は「速すぎる」と判断されます。
原因
- 走ったりジャンプしたりするなどの身体活動で心拍が上がります。
- 突然の動きや大きな音など、予期せぬ刺激でも心拍が速くなることがあります。これらは「洞性頻脈」と呼ばれ、正常な反応です。
- 運動や興奮、ストレスがないのに心拍が急上昇する場合は、異常な頻脈の可能性があります。
症状
- 子どもが「心臓が跳ねている」「変な感じがする」と言うことがあります。
- 息切れ、めまい、軽い失神、発汗が見られることも。
- 胸が速いリズムで上下する様子が目に見えることがあります。
- 乳児の場合は皮膚が青白くなる、手足が冷たくなる、食欲不振、寝つきが悪い、機嫌が悪いなどで判断します。
家庭での対処法
- 子どもを静かに休ませるだけで自然に心拍が落ちることが多いです。
- 深呼吸をさせ、排便時に使う筋肉(腹圧)を意識させると効果的です。
- 年齢が低くて指示が難しい場合は、ストローの片方を指でつまんで、もう片方から息を吹き込むようにさせます。
- 氷嚢や冷たいタオルを顔に当てる(鼻は覆わない)と心拍が落ちやすくなります。
医療機関での対処法
- 上記の方法で改善しない、または頻繁に心拍が速くなる場合は、必ず小児科医を受診してください。
- 症状の出現時間、状況、持続時間、緩和した方法などを記録して医師に伝えると診断がスムーズです。
- 必要に応じて心電図(EKG)や専門医の紹介が行われ、薬物療法で心拍数をコントロールすることがあります。
注意点
- 心拍が20分以上続く、または失神した場合は、すぐに救急外来へ搬送してください。
