子どもの腎臓結石が危険な理由と対策
1970〜80年代、医師は数か月に一度程度しか小児の腎臓結石を診療していませんでしたが、近年では子どもの腎臓結石が急増し、専用クリニックを設置する病院も増えています。放置すると腎機能障害、尿路閉塞、最悪の場合は腎不全に至る恐れがあります。
症状
腎臓結石(腎結石・尿路結石)は、カルシウム、尿酸、シスチン、オキサレートなどのミネラルが腎臓や尿管、膀胱に蓄積し結晶化したものです。子どもの主な症状は以下の通りです。
- 尿に血が混じる(血尿)
- 腎疝痛と呼ばれる激しい波状の疼痛
- 吐き気・嘔吐
- 頻尿・尿意切迫感
- 腹部や背中の痛み
幼児は自覚症状が乏しく、他の検査で偶然に発見されることがあります。
治療法
5mm 以下の小さな結石は自然に排出されることが多く、鎮痛目的でNSAIDsの使用や水分摂取の増加が推奨されます。大きな結石の場合は以下の方法が選択されます。
- 体外衝撃波結石破砕術(ESWL)― 高エネルギー衝撃波で結石を細かく砕く。
- 経皮的腎石摘出術(PCNL)― 皮膚から小さな内視鏡を挿入し結石を直接除去。
- 尿道鏡下手術(URSL)― 尿道・膀胱・尿管を通して内視鏡で結石を取り除く。
予防・再発対策
一度結石を経験した子どもは再発リスクが30〜65%と高く、以下の対策が重要です。
- 代謝異常の有無を確認するため、定期的な血液・尿検査を受ける。
- 年齢に応じた十分な水分摂取:5歳未満は1日4杯、5〜10歳は6杯、10歳以上は8杯以上の水を飲む。
- 食塩の過剰摂取を控え、カリウムが豊富な野菜や果物を積極的に摂取する。
留意点
初回の結石が多数で代謝リスクがある場合、定期的な超音波検査などで再発を早期に発見することが推奨されます。
注意すべき点(過剰カルシウム尿)
尿中カルシウム濃度が高い(過剰カルシウム尿)子どもは、以下の食事管理が必要です。
- 低ナトリウム食を心がける。
- カリウムを多く含む食品を摂取する。
- ビタミンDやカルシウムサプリは避ける。
- 必要に応じてカルシウム抑制薬を使用する。
