卵子提供の手順とポイント

卵子提供に関わる人々

受益者は、不妊に悩む異性愛カップル、遺伝性疾患を子どもに伝えたくない女性、または子どもを持ちたい同性カップルです。代理母を利用するケースもあります。

提供者は、健康で遺伝的リスクが低いと判断された女性です。提供前に厳格な医療検査と家族歴の確認が行われます。

不妊治療クリニックや医師が適切な提供者を探し、受益者とマッチングします。

卵子提供者になるには

卵子提供は重大な決断です。求められるのは、健康で学歴があり、家族に遺伝的疾患がない女性です。応募時には本人の健康歴、家族歴、学歴・職歴、性格などを詳細に聞かれ、赤ちゃんや成人時の写真の提出が求められます。

適格と判断されれば、クリニックは提供者情報を受益者に提示し、マッチングまで数か月かかることがあります。マッチングが完了すると、提供者は身体検査と遺伝子検査を受け、卵子提供の手順に入ります。

卵子提供の流れ

通常、女性の卵巣は月に1個の卵子を放出しますが、提供者は1回の生理周期で複数の卵子を採取できるよう、ホルモンで卵巣を刺激します。

まず、黄体形成ホルモン(LH)の分泌を抑えるために、ゴナドトロピン放出ホルモン(GnRH)作動薬の注射や点鼻薬を投与し、人工的に閉経状態にします。

続いて、卵胞刺激ホルモン(FSH)やヒト閉経期ゴナドトロピン(hMG)を数回に分けて自己注射し、卵胞の成熟を促します。超音波検査で卵胞の成長を確認し、成熟が確認されたらヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)を1回投与して排卵を誘発します。

hCG投与約34〜36時間後に、超音波ガイド下で経膣的に針を刺し、卵子を採取します。手術は軽度の麻酔で行われ、術後1〜2日で通常の生活に戻れます。採取後はフォローアップ検診を受け、提供者には手術費やリスクに対する報酬(約5,000〜10,000米ドル)が支払われます。

卵子提供に伴うリスク

応募段階から手術まで、提供者には様々な副作用や合併症の可能性が説明されます。一般的な症状は、ほてり、情緒不安定、腹部膨満感や痛みです。ホルモン投与に対するアレルギー反応や、手術中の膀胱・子宮穿孔などのリスクもあります。最も重篤なのは卵巣過剰刺激症候群(OHSS)で、まれに命に関わるケースも報告されています。

重篤な合併症は稀ですが、リスクは必ず理解した上で提供を決断してください。

採取された卵子はどうなるか

採取された卵子は、受益者側の不妊治療に使用されます。1回の採取で10〜15個の卵子が得られ、受精させた後、体外受精(IVF)で他の女性の子宮に移植されます。受精卵が着床すれば、受益者は自らの遺伝子ではないが、妊娠・出産した子どもを持つことができます。

最初の卵子提供は1983年7月に成功し、それ以来多くのカップルや個人に新たな妊娠手段を提供しています。

女性の健康 - 関連記事