陰唇の皮がはがれる原因と治療法
リケン硬化症(Lichen sclerosus)とは
リケン硬化症は慢性の炎症性皮膚疾患で、主に外陰部や肛門周囲に現れます。閉経後の女性に多く見られます。
症状の見た目
初期は小さな白い斑点が現れ、滑らかで光沢のある状態になります。時間とともに斑点は大きくなり、皮膚が薄くなってしわができ、簡単に裂けてはがれます。出血により紫や赤の変色が見られることもあります。
進行した場合の結果
重症になると瘢痕が形成され、陰唇が縮小・消失したり、陰核が瘢痕組織で覆われ、膣口が狭くなることがあります。
主な症状
かゆみが最も一般的な症状です。重症例では皮膚が裂けたり水疱ができ、出血や痛みを伴います。かゆみで掻くと打撲や潰瘍ができ、排尿や性交、締め付けの強い衣服が不快になることがあります。
治療法:ステロイド外用薬
自然に改善することもありますが、瘢痕化を防ぐために医師の診断が必要です。超強力の局所ステロイド(例:クロベタゾール酢酸エステル)を長期間使用し、皮膚の強度と質感を回復させ、再燃を防ぎます。ただし、長期使用は皮膚の萎縮や赤み、ストレッチマーク、酵母感染のリスクを高めます。
過去に使用された薬剤と現在の選択肢
かつてはテストステロン軟膏が使用されましたが、男性化の副作用があるため現在は推奨されません。プロゲステロン軟膏も効果が不十分でした。ステロイドに耐性がある場合は、レチノイド(ビタミンA誘導体)を検討します。
実験的治療薬
ステロイドフリーの軟膏であるタクロリムス(商品名:プロトピック)が使用されています。
合併症と注意点
感染症やエストロゲン欠乏、薬剤アレルギーがあると症状が改善しにくく、二次的な問題が生じることがあります。
診断:生検の必要性
通常は視診で診断できますが、ステロイド外用薬で改善しない場合や潰瘍・肥厚が認められる場合は生検が推奨されます。リケン硬化症は扁平上皮癌の前駆病変となることがあるため、早期の病理診断が重要です。
