閉経と不眠症:原因と対策
閉経期や更年期に入ると、ホルモンバランスの変動により不眠を感じることがあります。特に、ホルモンの乱れで起こるナイトスウェット(夜間の発汗)は、寝ている間に体温が急激に上がり、毛布を脱いだり服をはずしたりして体を冷やそうとします。その結果、汗でびっしょりになった寝具やパジャマの中で体が冷えてしまい、再び目が覚めてしまうという悪循環が起こります。
中年期とその悩み
多くの女性は中年期、あるいは中年期を過ぎた頃に閉経を迎えます。「変化」の時期は精神的にも身体的にも大きな負担となり、睡眠に影響を与えることがあります。
身体的な疾患
関節リウマチや腰痛などの慢性的な痛みは睡眠の妨げになります。また、ストレスや不安、うつ状態も深い睡眠へ入るのを難しくします。以下の疾患は不眠と関連が指摘されています。
- 甲状腺機能亢進症(バセドウ病)
- 糖尿病
- 肺疾患、がん、うっ血性心不全
- アルツハイマー病・パーキンソン病
- 関節リウマチ
頻尿
閉経期の女性は夜間にトイレに起きる回数が増えることが多く、これが睡眠の中断につながります。
服用中の薬剤
治療目的で服用している薬が睡眠を妨げている可能性があります。医師に相談し、睡眠への影響がないか確認しましょう。
運動不足
閉経後は身体活動が減少しがちです。日中の長時間の昼寝も夜間の睡眠を浅くします。適度な運動を取り入れることが大切です。
睡眠パターンの変化
加齢に伴い、睡眠の構造が変わります。移行期睡眠(ステージ1)や軽い睡眠(ステージ2)の時間が増え、深い睡眠(ステージ3・4)やREM睡眠が減少します。その結果、早朝に目が覚めやすくなり、日中の疲労感が増します。
深い睡眠不足
深い睡眠(デルタ波睡眠)は身体の回復に不可欠です。閉経期の女性はエストロゲンが減少することで睡眠の質が低下し、覚醒が増えることが報告されています。エストロゲン補充療法(ERT)やホルモン補充療法(HRT)を受けると睡眠が改善するケースもありますが、治療にはリスクも伴うため、医師と十分に相談してください。
