看護の質に関する課題
過去1世紀にわたり医療分野は大きく進歩しましたが、依然として質の問題が残っています。質の高い看護を必要とする患者は多くが脆弱で不安を抱えており、患者ケアの手順や看護方針の継続的な改善が不可欠です。
患者ケア
医療機関は慢性的に人手不足です。1人の看護師が同時に約20人の患者に投薬や創傷管理を行い、厳格な時間管理を求められます。投薬は毎日同じ時間に行う必要があり、患者は十分な休息時間が必要です。そのため、通常の勤務でもタスク完了が困難で、忙しい夜勤ではほぼ不可能です。人手不足が看護師に過度のプレッシャーを与え、投薬ミスやスタッフの不満、患者の不安を招きます。看護助手も同様の環境で働き、時間不足や患者負荷の過多から日常の衛生ケアやケアプランの指示を怠りがちです。その結果、褥瘡や患者事故が増加します。病欠が出ると残されたスタッフは欠勤者の業務まで抱え、さらに急ぐことになります。勤務看護師数を増やすだけで患者ケアの質は大幅に向上します。
感染防止の基本対策(ユニバーサルプリコーション)
ユニバーサルプリコーションは、重篤で感染力の強い疾患やウイルス、細菌の拡散防止を目的とした方針です。手指衛生が最も効果的な感染防止策とされていますが、National Quality Forumの調査によれば、病院での手洗い遵守率は概ね50%未満であり、医師や看護師による患者間感染リスクが高まっています。さらに、ガウンやマスクといった個人防護具の使用が徹底されていなければ、汚染された衣類や空気中の感染源による拡散がさらに進行します。ユニバーサルプリコーションは常に強調し、徹底的に実践することが質の高い患者ケアに不可欠です。
一貫性と人材定着
低賃金やパートタイム勤務は、准看護師(LPN)や患者ケアアシスタント(PCA)、認定看護助手(CNA)などの離職率を高めます。特に長期ケア施設では、患者が一定のケア提供者と信頼関係を築くことが重要であり、経験の浅いスタッフが増えると患者の不安やうつが増し、身体的・精神的健康に悪影響を及ぼします。給与の改善やフルタイム雇用、充実した福利厚生は職務への魅力を高め、定着率向上につながります。定期的な昇給はスタッフに価値を感じさせ、離職を抑え、結果として患者ケアの質が向上します。
以上のように、看護の質を高めるには人員配置の最適化、感染防止対策の徹底、そしてスタッフの働きやすさの向上が不可欠です。
