バイオエンジニアリングの歴史と主要技術革新

バイオエンジニアリングとは

従来の工学が数学や科学を用いて人間の生活を向上させるのに対し、バイオエンジニアリングはそれらの概念を生体に応用します。正常な環境では生体機能の理解と改善を、異常な環境では人間のパフォーマンスを高める装置や構造物の設計が行われます。

生物工学の概要

バイオエンジニアリングは、バイオエンジニアリング、バイオロジカルエンジニアリング、バイオメディカルエンジニアリング、バイオテクノロジーなど様々な呼称で呼ばれ、食料生産、医療、環境保全に大きな影響を与えてきました。

バイオテクノロジーの最も簡単な定義は「人間が生物を利用すること」です。葉を取り除いて新しい植物を育てることすら、古代から行われていたクローン技術の一例です。現在では遺伝子工学に至り、原子レベルでの操作が可能となっています。

開発のスピード

近代に入ってバイオテクノロジーの進展は急速に加速しています。バイオテクノロジー研究所のデータによれば、紀元前の時代に4件、1590〜1833年に8件、1855〜1888年に再び8件、20世紀前半に18件、1950〜60年代に12件の重要な出来事が記録されています。1970年代以降は年代別に多数のイベントが列挙され、1980〜1990年代は年ごとに多数の革新が起こっています。

バイオテクノロジー年表

  • 紀元前1750年:シュメール人がビール醸造(微生物利用)
  • 紀元前500年:中国で大豆腐を用いた抗生物質的処置
  • 紀元前250年:ギリシャで輪作が実施
  • 紀元前100年:中国で菊粉から殺虫剤製造
  • 1590年:ヤンセンが顕微鏡を発明
  • 1663年:フックが細胞を記述、1675年:レーベンフックが原虫・細菌を観察
  • 1802年:「biology(生物学)」という語が登場
  • 1863年:メンデルがエンドウ豆で遺伝の法則を発見
  • 1883年:狂犬病ワクチンが開発

20世紀の主な出来事

  • 1914年:イギリスで下水処理にバクテリアが利用開始
  • 1928年:フレミングがペニシリンを発見
  • 1942年:電子顕微鏡でバクテリオファージを観察
  • 1944年:DNAが遺伝子の物質であることが判明
  • 1953年:DNAの3次元構造が解明
  • 1964年:遺伝暗号が解読
  • 1972年:ヒトとチンパンジー・ゴリラのDNA構成が類似していることが確認
  • 1977年:遺伝子組換えバクテリアでヒト成長ホルモンを合成
  • 1980年:米最高裁が遺伝子組換え生物の特許取得を認める判決
  • 1984年:DNA指紋鑑定技術が開発
  • 1997年:スコットランドの研究者が羊(ドリー)をクローン
  • 1998年:マウスが3世代にわたりクローン化
  • 1999年:ヒト染色体の全遺伝コードが解読
  • 2003年:ドリーが肺疾患により安楽死

生体医工学の歴史

生体医工学は3000年以上前に遡ります。2000年にドイツの考古学者が古代テーベのミイラから足の指を補う人工義足を発見した例が報告されています。

1816年、フランスの医師が新聞紙を巻いて胸部の音を聞き、これが聴診器の原型となりました。その他、杖、木製の歯、底の高い靴なども原始的な医工学技術です。19世紀中頃には筋肉や神経組織が電流に抵抗することが分かり、電気生理学が誕生しました。ローレンツが陰極線管から透過性の光線を発見し、X線の開発へとつながります。

第二次世界大戦後、医療と工学の融合を目的とした委員会が次々に設立され、2006年には約32,000人のバイオエンジニアが健康技術分野で活躍していると推定されています。

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