既往症(既存の条件)をカバーする保険とは?

既往症とは、健康保険に加入する前からすでに存在していた障害や病気のことです。雇用主が提供する保険の場合、加入後6か月以内に医療相談・診断・治療を受けた状態を指します。多くの保険会社は既往症を除外する規定がありますが、条件次第でカバーできる保険もあります。

既往症保険(Pre‑Existing Condition Insurance Plan, PCIP)

米国連邦政府は2010年3月に、既往症のために保険加入が拒否された人向けのプログラムを制定しました。PCIPはプライマリケア、入院、処方薬などの医療サービスを提供し、既往症の治療にも適用されます。主な特徴は、既往症があっても保険料が割増されない点です。保険料は年齢や性別などで決定されます。

加入条件は以下の通りです。

  • 米国の合法的居住者であること
  • 最低6か月以上保険未加入であること
  • 既往症がある、または健康状態で保険加入を拒否されたことがあること

インデムニティ保険(保証型保険)

保証型保険は、既往症をカバーすることを前提とした保険です。健康質問票や体検、健康証明書の提出は不要です。保険会社によって提供される医療給付は異なりますが、一般的に以下が含まれます。

  • 健康診査(ウェルネス・ビジット)
  • 一定額までの入院サービス
  • 救急室利用
  • 検査ラボサービス

ただし、既往症の給付開始までに待機期間が設定されていることが多く、全給付が適用されるのは加入後6か月〜12か月後になることがあります。

州主導の健康保険プール

州の保健福祉部門などが運営する保険プールは、民間保険で加入できない人向けに設けられています。州ごとに制度の有無や条件は異なり、すべての州が既往症者向けの保険プールを提供しているわけではありません。州のプールに加入できる条件は、民間保険でカバーできない既往症があることが主な要件です。対象外の州に住む場合は、連邦のPCIPが利用可能です。

留意点

2014年以降、米国の民間保険会社は既往症だけを理由に加入を拒否できなくなりました(アフォーダブル・ケア・アクト)。これにより、既往症や障害を持つ人も、保険料が過度に高くなることなく、質の高い保険を選択できるようになっています。

健康保険 - 関連記事