メディケア民営化に関する法案
2003年メディケア処方薬改善・近代化法(Medicare Modernization Act)
この法律は、処方薬プラン(メディケア・パートD)を導入したことで最も知られています。パートDは、民間保険会社のみが提供できる初のメディケア給付です。また、従来のメディケア+チョイス(補完保険)を「メディケア・アドバンテージ」に名称変更し、民間保険会社の管理役割を拡大しました。
メディケアの民営化の経緯
メディケアの民営化は1980年代に管理医療組織(Managed Care)を通じて始まりました。管理医療では、医師や病院、薬局などの指定ネットワーク内で医療を受ける必要があります。この仕組みは1997年のメディケア・パートC(メディケア+チョイス)へと発展し、民間保険会社が提供する補完保険が主流となりました。後に多くの民間保険会社は収益減少や政府補助金の削減によりプランを廃止しました。
民間プランへの加入促進
パートDの導入により処方薬費用が大幅に削減され、受給者にとって民間プラン(メディケア・アドバンテージ)への加入インセンティブが高まりました。従来のメディケアはサービスごとの料金(fee‑for‑service)で、処方薬カバーは限定的でしたが、アドバンテージプランは低コストと利便性で2003年から2006年にかけて加入率が2倍以上に増加しました(米国保健福祉省データ)。
政府補助金の配分
メディケア・アドバンテージや処方薬プラン(PDP)に対する政府補助金は、従来のメディケアに比べて大きく上回っています。センター・フォー・メディケア・アドボカシーによると、2006年のメディケア・アドバンテージ薬プランへの補助金は、単独PDPへの補助金より46億ドル多く支出されました。さらに、2007年には総合医療カバーを提供するメディケア・アドバンテージへの補助金が従来メディケアに比べ11%増加しています。これらの増額は、民営化されたプランを対象にしたものです。
