ユニバーサルヘルスケアは、政府が全住民に医療保険を提供する制度です。米国でも一部州で導入が進んでいますが、全国的に実施する際にはさまざまな問題点が指摘されています。

コスト

ユニバーサルヘルスケアは、個人の医療費を払い戻す形(現在のメディケイドやメディケアのように)や、保険加入の補助という形があります。いずれの場合も財源は膨大で、税金の増加や他の公共サービスの削減が必要になる可能性があります。

患者の選択肢の制限

現行の医療制度では、患者は複数の保険会社から自由に保険を選べますが、ユニバーサルヘルスケアでは選択肢が限定される恐れがあります。保険の内容や受診できる医師の選択肢が減少すると指摘されています。

追加的な制限の可能性

一部のユニバーサルヘルスケア制度では、政府がコスト削減のために特定の医療行為を対象外とすることがあります。その結果、患者が受けられる治療の選択肢が狭まります。

制度の変更が困難

ユニバーサルヘルスケアは社会保障やメディケアと同様に権利プログラムとなり、一度導入すると予算不足や効果不振があっても廃止や大幅な改変が難しくなります。

医療の質低下のリスク

John O'Shea博士は『My Family Doctor』で、資金不足により待ち時間が長くなる「キューによる配給」現象が起き、医療の質が低下する恐れがあると指摘しています。