無償医療の問題点と課題
無償医療は、国が市民に対し治療費を直接請求しない制度です。キューバやベネズエラなどで導入されていますが、メリットがある一方で様々な欠点も指摘されています。以下では主な問題点を解説します。
費用負担
「無料」医療は実際には無料ではなく、税金で賄われます。患者は治療時に支払わなくても、政府は追加の税収や他の予算を削って医療費を捻出します。天然資源が豊富であっても、他の公共サービスや国民への配分が犠牲になることがあります。
モラルハザード
治療費の負担がないと、個人はリスクの高い行動を取りやすくなります。医療費が自己負担でない場合、怪我や病気になる確率が上がり、生産性低下や医療資源への過剰な負荷を招く恐れがあります。
不必要な治療の増加
患者が治療費を直接支払わないと、費用意識が薄れ、効果の低い治療や不要な検査を受けやすくなります。自己負担があると、患者は本当に必要な治療を選択しやすくなりますが、無償制度では逆に過剰医療が拡大しやすいです。
医療の配給制
医療費の総額が膨らむのを防ぐため、多くの国ではサービスを限定的に提供する「配給制」を導入します。その結果、患者は待ち時間が長くなり、受けられる治療も限られます。民間医療が発展していない場合、代替手段がほとんどなく、公共医療への依存が強まります。
