消費者主導型健康保険プラン(CDHP)の概要と特徴
消費者主導型健康保険プラン(CDHP)は、保険料が低く設定された高額自己負担型(ハイデダクティブル)保険に、健康貯蓄口座(HSA)または健康償還制度(HRA)を組み合わせた仕組みです。加入者は保険料が安くなる代わりに高い自己負担額を負いますが、HSAやHRAに拠出した資金で自己負担額の支払いをサポートできます。カリフォルニア・ヘルスケア・ファウンデーションによれば、CDHPは「不要な医療を削減し、低コストで高品質な医療提供者を選択する」ことを促すとされています。
高額自己負担額(ハイデダクティブル)
CDHPに組み込まれた高額自己負担額により、保険料は比較的手頃に設定されます。たとえばCNNMoney.comが2009年3月に報じたところによると、単身者向けのHSA対象プランの平均年間自己負担額は約2,010ドル、HRAは約1,552ドルでした。このような高い自己負担額は当初は魅力的に映りますが、実際に支払う際には負担感が増すことがあります。
HSA と HRA の特徴
HSAは加入者自身が資金を拠出し、未使用分は翌年へ繰り越すことが可能です。拠出金は税控除の対象となり、医療費支払いの手段として非常に有利です。一方、HRAは雇用主が拠出し、従業員の所得として課税されません。未使用の資金は同様に繰り越すことができ、税制上のメリットが大きい点が特徴です。
CDHP の普及状況
CDHPは2000年代初頭に雇用主によって導入が始まり、急速に利用者が増加しています。米国政府監査局(GAO)の2006年4月の報告書によれば、2005年1月から2006年1月にかけてCDHPの加入者数は300万人から500万〜600万人へとほぼ倍増しました。
意思決定支援ツール
多くのCDHPは、加入者が賢明な医療選択を行えるよう各種ツールを提供しています。典型的な機能として、オンラインでの口座残高・自己負担額の進捗確認、病院や医師ごとの品質データ、医療費情報、予防医療や一般的な手術・疾患に関する教育コンテンツ、そして健康リスク評価ツールなどが挙げられます。
課題とリスク
CDHPは医療費の意思決定を利用者に委ねる点でメリットがありますが、リスクも指摘されています。ポートランド・ビジネス・ジャーナルが2008年7月に報じた研究では、CDHP加入者が血圧やコレステロールを管理する薬の服用を中止する傾向が、より手厚い保険加入者よりも高いことが示されました。経済的負担を減らすために必要な医療を控えてしまう可能性があるため、適切な支援と教育が重要です。
