メディケア・パートDの概要と重要ポイント

高齢者や障がい者にとって、処方薬は生活に欠かせません。薬価が高くなると、服用回数を減らしたり、錠剤を割って使用したりする人が増えてしまいます。そのため、連邦政府の高齢者・障がい者向け医療保険であるメディケアは、処方薬のためのパートD(Part D)を設けました。以下では、パートDの主要なポイントを解説します。

必須薬品

パートDのプランは保険会社によって内容が異なりますが、規制により必ずカバーしなければならない薬剤クラスがあります。具体的には、免疫抑制剤、抗うつ薬、抗レトロウイルス薬、抗精神病薬、抗けいれん薬、抗腫瘍薬(抗がん剤)です。CMS(メディケア・メディケイド・サービス)パートDマニュアルに基づき、これらの薬は大半のプランでカバーされます。

除外薬品

一方、連邦規則で除外が定められている薬剤クラスがあります。パートDの保険金で支払うことはできませんが、多くのプランは自己負担で提供しています。対象はベンゾジアゼピン系薬、バルビツール酸系薬、ビタミン・ミネラル、体重増減用薬、一般用医薬品(OTC)、風邪・咳用薬などです。

選択肢

パートDは民間保険会社が独占的に提供しています。従来のメディケア(パートA・B)だけの加入者は、スタンドアロンのパートDプランを購入する必要があります。メディケア・アドバンテージ(パートC)に加入している場合は、通常パートDがパッケージに含まれます。プランの内容は居住地域によって異なります。

費用

民間保険会社が提供するため、プランごとに保険料や自己負担額は異なります。一般的には月額保険料、年額控除額(デダクティブル)、薬ごとのコペイが設定されます。コペイはジェネリック薬、ブランド薬、優先ブランド薬のいずれかに応じて変わります。支払いが困難な場合は、連邦の低所得者支援制度「エクストラ・ヘルプ(Extra Help)」を申請でき、保険料やコペイの負担が軽減されます。

加入者保護

パートD加入者は連邦規則に基づく基本的な権利と保護を受けられます。毎年11月15日から12月31日までの「年次協調選択期間(Annual Coordinated Election Period)」に限り、理由を問わずプラン変更が可能です。また、保険会社による不正販売や詐欺があった場合は、特別選択期間を利用して期間外に変更できます。さらに、保険給付が不当と判断した際には、独立した審査プロセスで異議申し立てが可能です。

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