過去5年間で米国医師会が果たした立法への影響
2018年
- オピオイド危機対策:AMAはオピオイド危機への対応として、2018年10月に成立した「患者とコミュニティ支援法(SUPPORT for Patients and Communities Act)」の制定に尽力しました。本法は疼痛管理の改善、依存症治療へのアクセス拡大、処方薬法の執行強化を規定しています。
- 遠隔医療:AMAは遠隔医療サービスの拡充を目的とした立法を支持し、2018年の「超党派予算法」に盛り込みました。この法律により、農村部や看護師・医師助手など特定の提供者が行う遠隔診療がメディケアで償還対象となります。
- 事前承認(Prior Authorization)の負担軽減:AMAは医薬品の事前承認手続きの簡素化を求め、2015年の「医療アクセス・CHIP再認可法(MACRA)」に関連条項が追加されました。保険プランは事前承認プロセスの透明性と一貫性を確保する義務を負います。
2019年
- サプライズ医療費の防止:AMAは患者が予期しない医療費を請求されないようにする法案を支援し、2020年12月に成立した「サプライズ医療費防止法(No Surprises Act)」が制定されました。この法律はネットワーク外の救急医療に対するバランスビリングを禁止し、患者に事前に自己負担額の情報提供を義務付けます。
- 医薬品価格の引き下げ:AMAは薬価抑制策を盛り込んだ2021年の「総合予算法(Consolidated Appropriations Act)」の成立を支援しました。メディケアが薬価交渉を行えるようにし、受給者の自己負担上限を設定し、州が薬剤輸入プログラムを実施するための助成金を提供します。
- メンタルヘルス平等:AMAは精神保健の平等確保を目的とした法案を支援し、2021年度「国家防衛認可法(NDAA)」にメンタルヘルス・パリティ条項が組み込まれました。保険プランは精神疾患・物質使用障害の治療を医療・外科治療と同等にカバーする義務があります。
2020年
- COVID-19 緊急救済:AMAはパンデミック下で医師や病院への財政支援を目的とした「CARES法」や「給与保護プログラム(PPP)」「医療提供者救済基金」などの立法に中心的に関与しました。これにより医療機関は資金繰りを維持し、患者への診療を継続できました。
- 遠隔医療の拡大:AMAはCOVID-19 対策として遠隔診療の利用拡大を求め、CARES法に遠隔医療償還の全国的適用条項が追加されました。これにより、提供者種別や地域を問わず遠隔診療がメディケアで償還対象となります。
- 事前承認改革:AMAは事前承認プロセスの透明化と迅速化を求め、2021年の「総合予算法」に関連条項が盛り込まれました。保険プランは承認基準を明示し、医師への決定をタイムリーに行うことが義務付けられました。
2021年
- No Surprises Act の実施支援:AMAは法の適切な実施を監視し、患者が予期せぬ請求から保護されるよう継続的に取り組んでいます。同時に遠隔医療拡充と事前承認改革のさらなる立法を推進しています。
- 薬価抑制の継続的推進:AMAはメディケアによる薬価交渉権の拡大や自己負担上限の設定を引き続き支援し、州主導の薬剤輸入プログラムの支援も行っています。
- メンタルヘルス平等の徹底:AMAは精神保健と物質使用障害治療が医療・外科と同等にカバーされるよう、法的執行とサービス拡充を求めています。
2022年
- 遠隔医療の永続的アクセス:AMAは遠隔医療の長期的な持続可能性を確保する政策を継続的に提言しています。
- 精神保健・物質使用障害への対策:AMAは精神保健と物質使用障害の危機に対応する包括的政策を推進しています。
- 健康格差の是正:AMAは社会経済的要因による健康格差を解消するための政策立案に積極的に関与しています。
- 気候変動と健康:AMAは気候変動が健康に与える影響への対応策を政策レベルで提案しています。
- 医師のウェルビーイング:AMAは医師のバーンアウト防止とウェルビーイング向上を目的とした政策を推進しています。
