双極性障害の概況
双極性障害の概要
双極性障害は、極端な高揚(躁)と極端な落ち込み(うつ)を交互に繰り返す気分障害です。軽度の躁状態(軽躁)を経験することもあります。主なタイプは、双極Ⅰ型、双極Ⅱ型、循環性気分障害(シクロチミア)、特定不能型(NOS)です。多くは思春期から成人初期に発症しますが、子どもでも発症することがあります。
統計データ
米国では約1人に83人、すなわち人口の約1.23%が双極性障害を抱えていると推定されています。米国国立精神衛生研究所(NIMH)によると、成人で約230万人がこの障害に罹患しています。また、14〜18歳の思春期の10%が診断基準を満たし、約6%がそれに近い状態と報告されています。
原因と発症率
遺伝的要因、脳の生物学的要因、心理的要因が関与すると考えられていますが、正確な原因は不明です。遺伝の影響は大きく、双極性障害の親が1人いる子どもは25%、両親が双極性障害の場合は50%の確率で発症します。兄弟で影響を受ける確率は20〜25%、一卵性双生児では66〜96%に上ります。
誤診の問題
患者はうつエピソード時に医療機関を受診することが多く、結果として双極性障害はうつ病と誤診されがちです。他にも不安障害、統合失調症、境界性人格障害などと誤診されるケースがあります。特に双極Ⅱ型は症状が軽く、見落とされやすいため、慎重な観察が必要です。
合併症とリスク
最も深刻な合併症は自殺です。特に急速サイクル型の患者は自殺リスクが10〜20倍に上昇し、全患者の8〜20%が自殺に至ります。その他、失眠、精神病、躁・うつエピソードの重複なども見られます。
