デパコート(ジバルプロ酸ナトリウム)の長期使用による影響

デパコートはジバルプロ酸ナトリウム(バラエティ名:Depakote)という抗てんかん薬で、てんかんだけでなく、片頭痛や双極性障害の躁状態、統合失調症、薬物依存症の回復期などでもオフラベルで処方されます。市場に出てから30年以上が経ち、6か月以上の長期使用に伴う副作用が報告されています。

血液凝固

最も知られている長期副作用は血液の凝固傾向が高まることです。血栓は脳卒中や心筋梗塞のリスクを増大させ、最後の服用から2か月後でも起こり得ます。特に高用量を使用している患者で注意が必要で、定期的に血液検査を行い凝固状態をチェックすることが推奨されます。

製剤名と形態

デパコートは地域によって名称が異なります。米国や英国では「Depakote ER」や「Depakote Sprinkles」、カナダでは「Epival」、インドでは「Encorate Chrono」と呼ばれます。錠剤、舌に直接付ける粉末、プディングやアップルソースに混ぜて服用できるスプリンクル形態があります。スプリンクルは嚥下障害のある方に適しています。

使用上の注意

デパコートを急に中止すると、特に2か月以上服用していた場合に激しい離脱症状が現れ、てんかん発作を誘発することがあります。減量が必要な場合は、医師と相談しながら徐々に減量するスケジュールを組むことが重要です。

その他の影響

長期使用後に残る可能性のある影響として、妊娠中の女性が服用した場合の胎児奇形リスクや、胃食道逆流症(GERD)があります。デパコートは胃や食道の粘膜を損傷し、胃酸分泌を増加させるため、GERDを悪化させることがあります。アスピリン以外の鎮痛薬を使用しないことが症状緩和に役立つ場合があります。また、脱毛の報告もありますが、臨床的な証拠は不十分です。

肝臓障害

服用開始から最初の6か月間に起こり得る深刻な副作用として肝毒性があります。症状はてんかん発作、めまい、眠気、顔面浮腫、食欲不振、嘔吐、黄疸などで、緊急の医療処置が必要です。

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