双極性障害(躁うつ病)の主な症状と対処法
誰でも日によって気分が上下することはありますが、双極性障害(躁うつ病)の患者は、数時間から数日単位で極端な感情の変化を経験します。この記事では、双極性障害の各症状と治療法について分かりやすく解説します。
双極性障害のタイプ
双極性障害Ⅰ型(躁状態が顕著)
- 激しい躁エピソードが現れ、幻覚や妄想を伴うことがあります。例として、"自分は特別な使命に選ばれた" といった考えが浮かびます。
- 衝動的な行動が制御できず、現実感覚が失われることがあります。
双極性障害Ⅱ型(軽躁状態)
- 軽度の躁(軽躁)エピソードが現れ、日常生活への支障は比較的少ないです。
- 幻覚や妄想はなく、本人や周囲が「普通の気分変動」と誤認しやすい点が特徴です。
躁状態(マニア)
躁状態では、脳内の化学バランスが乱れ、感情のコントロールができなくなります。患者は「最高に幸せ」や「雲の上にいる」ような感覚に包まれ、以下のような症状が見られます。
- 異常にハイテンションで、過度に楽観的になる。
- 話し方が早くなり、考えが次々に浮かぶ。
- エネルギーが増大し、落ち着きがなくなる。
- 判断力が低下し、衝動的な行動や性欲増加が見られる。
- 物質乱用や注意散漫、短い注意持続時間も伴うことがあります。
うつ状態(デプレッション)
躁エピソードの直後に訪れることが多く、希望を失い、人生に対する絶望感が強まります。主な症状は以下の通りです。
- 罪悪感、無価値感、絶望感が強くなる。
- 不安感や孤独感が増す。
- 体重の増減や食欲の変化が起こる。
- 以前は楽しめていた活動への興味・喜びが失われる。
- 疲労感、イライラ、最悪の場合は自殺念慮や自殺行動が現れる。
気分の変動(ムードスイング)
気分の変動は双極性障害の最も顕著な特徴のひとつです。患者の行動や判断は常に現在の気分に左右され、数分で青ざめた状態から快調な状態へと揺れ動きます。変動が激しく頻繁であるほど、双極性障害の可能性が高まります。
治療法
双極性障害は慢性疾患であり、完治は難しいものの、適切な治療により症状をコントロールできます。
- 気分安定薬(バルプロ酸、リチウムなど)が主に用いられ、躁・うつの極端な波を抑制します。
- 薬物療法だけでなく、心理社会的療法(対人関係改善を目的とした療法)や認知行動療法(思考の整理・制御)を組み合わせることが推奨されます。
- 継続的な診療とサポートが回復への鍵です。
