危機対応に必要なカウンセリングと介入の要点
危機とは、重大な喪失や出来事に直面したときに生じる心理的・行動的な混乱状態です。自然災害や犯罪、精神・身体的疾患、性的暴行など、命に関わる状況やさまざまなトラウマが含まれます。危機に陥ると、本人は通常の対処能力を失い、自殺・他害・薬物使用・人間関係の喪失といったリスクが高まります。精神・行動保健の専門家は、危機カウンセリングと介入技術で支援します。
バイオサイコソーシャル評価
バイオサイコソーシャル評価は、クライアントが危機にどのように対処しているかを総合的に把握する手法です。面接を通じて、精神的機能や感情状態、薬物使用の有無、精神・行動保健上のサポート状況、社会的・情緒的資源を確認します。過去の履歴は危機の性質に応じて後日収集することもあります。
危機の誘因(引き金)
危機臨床家の重要な役割は、危機を引き起こした具体的な出来事や状況を特定することです。危機は単独で起きるものではなく、個人の反応が重なって生じます。落ち着いた声と毅然とした態度でクライアントに話を促し、危機に至った経緯を詳しく聞き取ります。
安全評価
安全評価は危機カウンセリングの必須プロセスです。自殺や他害のリスク要因と保護要因を評価し、具体的な思考や計画の有無を確認します。自殺リスク要因には、本人や家族の自殺既往、最近の自傷計画・試み、武器や手段へのアクセス、社会的孤立、精神疾患、薬物依存などがあります。
短期目標設定
危機臨床家は、危機の種類とクライアントの機能状態に応じて短期的な目標や治療計画を立てます。精神薬物の投与や医療的介入、家族・友人・ソーシャルワーカーとの連携などが含まれます。例えば、依存症で助けを求められない人に対しては、デトックス施設への入所を手配することで即時の危機感が軽減されます。
