認知リハビリテーション(CRT)とは
認知リハビリテーション(Cognitive Remediation Therapy: CRT)は、外傷性脳損傷や認知機能障害を抱える方の回復を支援する治療法です。ADHD(注意欠陥多動性障害)や統合失調症の治療にも活用されています。CRTは、注意力、記憶力、学習力、計画力といった認知スキルの向上を目的とし、主にコンピュータを用いた課題や、筆記・口頭で行う課題で構成されます。
言語流暢性テスト(Verbal Fluency Test)
管理者がカテゴリー(例:昆虫、色、家畜)を提示し、参加者は思い付く限り多くの項目を挙げます。語彙の組織化や意味記憶の評価に役立ち、認知障害や脳損傷による記憶の乱れを検出します。
音韻版では、特定の文字で始まる単語を列挙する形式もあります。
ストループ課題(Stroop Test)
色名が書かれた文字の色と意味が一致しない状況で、文字の色を答える課題です。例:"赤"という文字が青色で表示される場合、正しい色(青)を答えます。
この課題は、認知的柔軟性、選択的注意、情報処理速度の向上を促します。
記憶幅テスト(Memory Span Test)
参加者は管理者が提示した情報を記憶し、再現します。
- 文記憶テスト:文の最初または最後の単語を覚えて答える。
- 数字記憶テスト:提示された数字列をできるだけ長く覚える。
- 視覚記憶テスト:グリッド上の図形や画像を再現する。
短期記憶の強化に効果があります。
ハイリング文完成テスト(Hayling Sentence Completion Test)
管理者が未完成の文を読み上げ、参加者は意味のある語で文を完成させます。続くパートでは、意味の通らない語で文を終えるよう指示され、衝動的な回答を抑制する訓練となります。
このテストは、実行機能(計画・抑制・柔軟性)を向上させることを目的としています。
