赤ちゃんの抜毛症(トリコチロマニア)について

トリコチロマニア(抜毛症)とは

トリコチロマニア(TTM)は、衝動制御障害の一種で、本人が髪や体毛を抜く衝動に抵抗できなくなる心理的状態です。衝動は止められず、無意識に毛を引っ張ってしまいますが、通常は永久的な脱毛には至りません。

原因

明確な単一原因は特定されていませんが、以下の要素が関与すると考えられています。

  • 脳内の神経伝達物質(セロトニンやドーパミンなど)のバランス異常
  • 遺伝的・生物学的要因
  • ストレスや不安といった行動的要因

これらが組み合わさり、衝動的に毛を抜く行動が現れます。

診断

診断は主に医師による問診と観察で行われます。血液検査や皮膚検査で他の脱毛原因(感染症や甲状腺異常など)を除外したうえで、トリコチロマニアと判断します。診断後は、衝動制御障害に詳しい精神科医や臨床心理士へ紹介され、行動療法などの治療が開始されます。

乳幼児の抜毛症

乳児は自己慰めの一環として、指しゃぶりや頭髪をつまむことがあります。成長して言葉が出る頃になると、無意識に髪を引っ張る行動が目立ち始め、親が気づくことが多いです。多くの子どもは自然に行動が収まりますが、続く場合は早期の対策が重要です。

抜毛行動の観察と管理

保護者は以下のポイントを記録し、子どもが抜毛しやすいシーンを把握します。

  • 過度に疲れているとき
  • 就寝前や昼寝前
  • テレビや動画視聴中
  • 食事中やおやつの時間

これにより、対策を講じるタイミングが明確になります。

抜毛行動の軽減方法

  • 髪を短く切る、または帽子・ヘアネットを着用させて手が届きにくくする。
  • 綿製の手袋やミトンを装着し、手の動きを制限する。
  • 指しゃぶりと抜毛は関連があるため、指しゃぶりの抑制も同時に行う。
  • 手が忙しくなるように、指先を使う玩具や絵本、ブロックなどを提供する。

上記の対策は、子どもの自己慰め行動を代替し、抜毛衝動を減少させることが期待できます。

精神疾患への対処 - 関連記事