HIVとともに生きる人々のメンタルヘルスケア

対処

HIVの診断は大きな衝撃です。HIV InSiteによると、診断直後は否認、怒り、悲しみ、恐怖、不安、ストレスなどが現れます。感情を他者と共有し、サポートグループに参加することが重要です。また、診断に対するネガティブな感情を悪化させるトリガー状況は避け、症状が悪化した場合は医師に相談しましょう。うつの症状としては、睡眠や体重の変化、持続的な悲しみや不安、日常への興味喪失、落ち着きのなさ、自殺念慮などがあります。

自殺リスク

新たにHIVと診断された人は自殺リスクが高まります。HIV Clinical Resourceによると、診断後時間が経つにつれてリスクは低下しますが、特にゲイ男性・女性は診断後に自殺念慮が生じやすいとされています。

トラウマとPTSD

HIV診断や慢性的な病状への対処はトラウマとなり、急性ストレス障害(ASD)や心的外傷後ストレス障害(PTSD)を引き起こすことがあります。HIV Clinical Resourceは、トラウマが薬物使用や安全でない性行為といったリスク行動につながると指摘しています。治療には心理療法と精神科的治療が推奨されます。

人格障害

特に注射薬使用者などHIV感染リスクが高い集団では、境界性人格障害や反社会性人格障害といった人格障害の罹患率も上昇しています。治療は行動変容を目的とした個別の治療計画の策定が中心です。

HIV関連認知症

HIVウイルスや感染細胞から放出される神経毒素が原因で起こるHIV関連認知症は、認知機能や運動機能に障害を与え、重度の認知症に至ることがあります。近年は多剤併用療法(cART)の普及により発症率と重症度は低下しています。

留意点

HIVと精神疾患を併せ持つ人は、HIV治療と精神疾患治療の両方の薬剤管理が複雑になることがあります。自己管理が困難な場合は支援が必要です。医師は患者が服用している全ての薬剤と治療計画を把握し、薬物相互作用を回避する必要があります。

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