高齢者の混乱を評価する認知テスト一覧
お母様が請求書の支払いを忘れがちで、父親がよく行くスーパーへの道で迷ってしまう――これらは加齢に伴う一時的な混乱や記憶のぼやけでしょうか?それとも、認知症などの深刻な症状のサインでしょうか。医療従事者が実施する簡易スクリーニングで認知機能の低下が疑われた場合、さらなる詳細検査が必要になることがあります。
普通の「シニアモーメント」
- 鍵をどこに置いたか忘れるのと、鍵自体の用途さえ忘れるのは全く異なります。前者はごく普通の忘却ですが、後者は認知機能障害の兆候です。
- 知り合いの名前を一時的に思い出せないのは普通ですが、頻繁に名前を忘れる場合は軽度認知障害(MCI)が疑われます。
- 以前は知っていた人物の顔や名前が思い出せなくなることは、認知症の可能性があります。
- 言葉が出てこないことは誰にでもありますが、語彙が徐々に減少し、会話が成り立たなくなると認知症が進行しているサインです。
時計描画テスト
時計描画テストは認知症のスクリーニングで広く用いられます。患者に「3時30分」のような指定時刻の時計を描かせ、形が正確かどうかで評価します。きれいに描かれた時計は正常、歪んだり認識できない場合は認知症の疑いがあります。
時間認識・おつりテスト
高齢者の混乱の初期サインとして、時間の読み取りや簡単な計算が苦手になることがあります。時間テストでは1分間時計を見た後、現在時刻を答えさせます。おつりテストでは1.80ドルの硬貨を渡し、1ドルに換えるよう指示します。
嗅覚テスト(スニッフテスト)
アルツハイマー病の初期症状のひとつに嗅覚の低下があります。レモン、クローブ、パイナップル、イチゴ、メンソール、ライラック、天然ガス、石鹸、革など、特徴的な匂いを識別させます。2つ以上の匂いを判別できない場合、アルツハイマーへの進行が疑われます。
その他のテスト
- 言語能力テスト:動物などのカテゴリーに属するものをできるだけ多く挙げさせます。10項目未満であれば認知機能の低下が示唆されます。
- 7ずつ逆算、単語の前後綴り、現在の月と年、米国大統領名の答えなど、簡単な計算や記憶力を測ります。
- リスト語句再生テスト:数語のリストを聞かせ、記憶できた語数を数えます。3語以上覚えていれば記憶・言語障害は少ないと判断できます。
