カウンセリングで活用する描画ゲームとカラーリングの効果
カウンセリングは座って会話するだけでは十分でないことがあります。特に子どもや言語障害がある方、内向的な方との関係構築には、描画や色付けを取り入れたゲームが有効です。以下に代表的な4つの手法とその活用ポイントを紹介します。
Draw-a-Person(DAP)
1948年に心理学者カレン・マコーヴァーが開発した手法です。クライアントに「人を描いてください」と軽い雰囲気で指示し、続いて「反対の性別の人」も描かせます。描かれた人物の四肢の有無、表情、プロポーション、使用した色などを観察し、クール系の色は内向的、ウォーム系の色は外向的といった傾向を読み取ります。
House-Tree-Person(HTP)
ジョン・バックが提案した手法で、子どもの認知機能や内的世界を探ります。白紙3枚にそれぞれ「家」「木」「人」を描かせ、家は家族、木は無意識、人物は自我や他者を象徴するとされます。「この家に住んでいる人は幸せですか?」や「どんな木ですか?」と質問し、色の使用頻度(例:単色の多用はうつ状態のサイン)にも注目します。
Kinetic Family Drawing(KFD)
1970年にバーンズとカウフマンが開発した手法で、子どもの家族に対する態度や家族力学を把握します。子どもに自分と家族全員が何かをしている様子を描かせ、人物の配置、サイズ、表情、行動を観察します。最後に質問を通じて解釈を深め、赤や黒が異常に多い場合は最近のトラウマを示唆することがあります。
Squiggle Game(スキグルゲーム)
ドナルド・ウィニコットが考案し、ジーン・スーが発展させた非言語的な関係構築法です。セラピストが自由な線(スキグル)を描き、クライアントにそれを基に絵を完成させさせます。クライアントが選ぶ色や形は、治療関係への感覚(調和的か誤解されているか)を示します。逆にクライアントが描いたスキグルをセラピストが変換し、相互理解を深めます。
これらの描画ゲームは、言語だけでは表現しにくい感情や認知を可視化し、カウンセラーとクライアントの信頼関係を築く有力なツールです。
