短期記憶の種類と働き

新しい情報を受け取ったとき、脳はそれをすぐに利用するか、後で使うために保存するかを選択します。情報を即座に処理する役割を担うのが短期記憶です。短期記憶には「短期記憶」と「作業記憶」の2種類があり、それぞれが情報処理に異なる役割を果たします。

短期記憶

短期記憶は受付係のように情報を受け取り、適切に振り分けます。

短期記憶は、受け取った情報をすぐにふるいにかけるゲートキーパーの役割を果たします。情報が入ってくると、長期記憶に保存すべきか、あるいは破棄すべきかを判断し、最終的な保存先へ割り当てます。この割り当ては瞬時に行われるわけではなく、数分から数週間にわたって脳内に残ることがあります。意識的に保持し続ける意志が働くと、興味深く将来必要になると予想される情報は短期記憶に留まりやすくなります。

作業記憶

作業記憶は、たとえば聞いたばかりの電話番号を覚えるときに働きます。

短期記憶が情報の一次ふるいを行った後、作業記憶がその情報の具体的な扱いを決定します。作業記憶の主な機能は、情報をすぐに使用するか、将来のために保存・移動させるかを管理することです。たとえば初対面の人の名前を覚えて、後で別の人に紹介する必要がある場合、作業記憶は名前を保持し、長期記憶へ転送します。一方、パーティーで出会った知人の名前はその場限りで良いかもしれません。また、電話番号をダイヤルするまでの短時間だけ覚えるケースも作業記憶の典型例です。注意力は作業記憶の反映であり、意識的に働かせる努力が必要です。

短期記憶と脳の部位

短期記憶の各タイプは脳の異なる領域で活動します。

短期記憶の情報受取と一次保存は側頭葉内側部(medial temporal lobe)で行われます。一方、作業記憶は前頭前皮質、特に前頭葉で活発に働き、情報の保持と操作を司ります。

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