フォレンジック・メンタルヘルス看護とは?
フォレンジック・メンタルヘルス看護師を目指すなら、法的トラブルに巻き込まれた受刑者や拘置者の心身の健康を支える準備が必要です。犯罪捜査や裁判に関わる患者に対し、精神看護を提供し、評価・管理・治療に関わります。
重要性
米国司法局の2006年の報告によれば、刑務所・拘置所に収容されている受刑者の半数以上が何らかの精神障害を抱えているとされています。しかし、精神的問題を抱える受刑者のうち治療を受けられるのは約3割に過ぎません。フォレンジック・メンタルヘルス看護師は、犯罪行動が精神的疾患に起因しているかを見極め、適切な施設(精神医療施設または高セキュリティの刑務所)への配置を支援する重要な役割を担います。
役割
フォレンジック精神看護師は、受刑者一人ひとりの精神状態を診断し、症状緩和や回復を目指す治療計画を提案します。偽装された行動と実際の精神障害を区別する評価が求められ、司法機関や法的機関からは、治療後の危険性や更生可能性について意見を求められます。また、拘禁中にうつ病などの新たな精神疾患が発症することもあるため、そうしたケースの早期発見・対応も重要です。
教育・資格
この職種に就くには、まず看護師免許が必要です。米国では、4年制大学の看護学士(BSN)が推奨され、将来的なキャリアアップに有利です。短期間で取得したい場合は、2〜3年制の准看護師(ADN)でも免許取得は可能ですが、管理職への昇進は難しい傾向があります。
専門化と認証
BSNまたはADN取得後、国家試験(NCLEX‑RN)に合格して看護師免許を取得します。その後、大学院で精神科看護を専攻する修士課程へ進むことが一般的です。2015年以降は、看護博士号取得が必須になる見通しです。刑務所内で勤務する場合は、全国矯正医療委員会(NCCHC)の認証を取得する必要があります。
収入
米国労働統計局(BLS)のデータ(2008年)によれば、フォレンジック・メンタルヘルス看護師の中央値年収は約62,450ドルで、上位10%は92,240ドル以上の収入を得ています。
メリット
この職種では、受刑者の治療方針を医師に依存せずに自ら決定できる裁量があり、また「受刑者はまず患者である」という考え方を共有する医療チームと協働できる点が魅力です。
