男性と女性のメンタルヘルス治療におけるジェンダー差
うつ病の診断
男女ともにうつ病(単極性うつ)を患う率は同程度ですが、同じ症状でも女性の方が診断されやすい傾向があります。
精神科薬の使用率
2000年のSimoniとWastilaによる研究では、社会経済的・人口統計的要因を調整した上で、女性は男性よりも精神科薬を使用する割合が高いことが示されました。
精神科治療の受診先
女性は一般開業医に相談するケースが多く、男性は臨床的な精神保健専門家に相談することが一般的です。
重篤な精神障害への対応
統合失調症患者を対象とした公的メンタルヘルスセンターの研究では、男性は危機対応のための居住型施設や救急治療を利用する頻度が高い一方、女性は入院・外来治療を受ける割合が51%に上ります。
治療におけるジェンダー問題
女性は精神疾患に加えて性・身体的暴力や経済的問題に直面しやすく、これが治療格差を生む要因となります。また、子どもや家族の一次的なケアを担うことが多く、物質乱用などの併存診断が家族全体に悪影響を及ぼすことがあります。一方、男性はうつ症状をアルコールや違法薬物で自己投薬しがちで、危機的状況になるまで助けを求めないことが多く、アルコールの乱用は女性の3倍に上ります。
