抜毛症(トリコチロマニア)―衝動制御障害の概要と対処法
特徴
- 抜毛衝動が抑えられず、髪や眉毛、まつげなどを抜く行為が繰り返されます。抜くと一時的な快感やストレス軽減が得られ、痛みは伴わないことが多いです。抜毛により部分的な脱毛やはげたような斑点が見られ、日常生活や仕事に支障をきたすことがあります。
原因
- 明確な原因は不明ですが、遺伝的要因や脳の報酬系の異常が関与すると考えられています。ストレスや外傷、かゆみなどがきっかけになることもあり、思春期に発症するケースが多いです。
影響
- 心理的な問題を併発しやすく、自己嫌悪や恥ずかしさから隠す行動が増え、社会的孤立やうつ状態に陥ることがあります。家族との摩擦や対人関係の悪化も報告されています。
治療法
- 根本的な治癒法は確立していませんが、認知行動療法(CBT)が主なアプローチです。衝動に対処する新たな行動パターンやコーピングスキルを学びます。薬物療法は効果が限定的です。
誤解と正しい理解
- 抜毛症はOCD(強迫性障害)と混同されがちですが、OCDは多様な反復行動を含むのに対し、抜毛症は髪を抜くことに特化した衝動です。また、意図的な自己傷害ではなく、衝動的に行われるため「自傷行為」とは区別されます。
