精神障害の診断手順
概要
精神障害の診断は、心理学または精神医学の専門的な訓練を受けた者に限られます。資格を有する心理士や精神科医は、個人の様々な観察結果に基づき診断を行います。正確な診断には大学院レベルの知識と技術が必要です。
必要なもの
- 精神障害の診断・統計マニュアル(DSM‑IV)
診断手順
- 背景聴取:クライアントの本人・家族の医療・心理的履歴を質問し、家族歴を把握します。過去の診断や身体的疾患も確認します。
- 現在の不安評価:家庭環境やストレス要因、現在の精神状態についてオープンエンド質問で詳しく聞き、すべての情報をケースノートに記録します。
- 観察記録:外見・姿勢、思考パターン、行動、態度など、診断に重要な観察事項を詳細にメモします。
- 身体的症状の確認:うつ病であれば無価値感、絶望感、集中・睡眠障害、興味喪失、疲労感などを含む一般的な身体症状を質問し、ノートに記録します。DSM‑IVを参照して他の症状も確認します。
- 診断スペシファイアの記録:診断を絞り込むための具体的な症状(例:慢性症状、カタトニック・メランコリック特徴、非典型的特徴)を記載します。
- 精神状態検査(MSE)実施:認知機能の低下を評価するために、処理速度、記憶、再認、空間能力などを測定する神経心理学的検査(例:Woodcock‑Johnson 教育バッテリー、CDR コンピュータ評価システム)を実施します。
- 情報整理:クライアントが報告した身体的・感情的症状、観察結果、スペシファイアをすべて統合し、ケースノートを整理します。
- DSM‑IVで診断確定:DSM‑IVに掲載されている障害リストと症状基準を照らし合わせ、ケースノートと臨床経験に基づいて最終的な診断を下します。
