RETとCBTの違いとは
CBT(認知行動療法)
認知行動療法は、さまざまな心理療法の総称です。代表的なアプローチには、合理情動療法(RET)、合理行動療法、合理的生活療法、認知療法、弁証法的行動療法(DBT)、スキーマ療法などがあります。1950年代に臨床心理士の間で広まったものの、哲学的なルーツは古代ギリシャにさかのぼります。CBTでは、クライアントが自らの思考や行動パターンを理解し、必要に応じて修正できるよう支援します。
RET(合理情動療法)
合理情動療法は、CBTの中で最初に広まったアプローチです。1955年にアルバート・エリスが提唱し、古代ストア派の哲学に基づいています。エリスは、人が実際の出来事よりもその出来事に対する解釈(認知)に大きく影響されると考えました。彼は「ABCモデル(後にABCDEモデルと改称)」という体系的手法を開発し、クライアントが自らの否定的な思考に責任を持ち、より建設的な認知へと変えることを目指しました。1990年代には「合理情動行動療法(REBT)」という名称に改められました。
ABCDEモデル
ABCDEモデルは、感情や信念に対処するための具体的なステップです。
- A(Activating event):問題やストレスを引き起こす出来事。
- B(Beliefs):その出来事に対する個人の解釈や信念。
- C(Consequences):信念に基づく感情や行動の結果。
- D(Disputing):非合理的な信念を検証し、論理的・経験的根拠で反論する。
- E(Effect):新たに合理的な信念を構築し、感情や行動を改善する。
CBTとRETの違い
CBTは心理療法の大枠を指す総称であり、RETはその中の一つの具体的手法です。したがって、RETはCBTの一種と言えます。
