障害を持つ女性と高齢女性が直面する課題

男性よりも女性の方が障害を抱える割合が高いものの、障害の種類によっては男性の被害者が多いケースもあります。年齢を重ねると、身体的・精神的な障害を発症しやすくなります。『The New Harvard Guide to Women's Health』によると、65歳以上の米国女性の40%が何らかの身体的障害を持つとされています。障害を持つ女性と高齢女性は共通の脆弱性や問題を抱えますが、課題は年齢や個々の状況により異なります。

障害を持つ女性と恋愛・結婚・子育ての課題

公共施設や交通機関のバリアフリーは進んでいるものの、障害を持つ女性にとってデートや結婚、子どもを持つことは依然として大きな壁です。主な障壁は社会的な偏見で、身体障害者に対する「弱い」「できない」といったステレオタイプが自己イメージを低下させ、恋愛への意欲を削ぎます。結婚した場合は、住宅のバリアフリー化にかかる費用や、配偶者が介護者になるリスクが懸念されます。妊娠・出産が可能な障害者でも、遺伝的リスクや子育て能力に対する外部からの批判に直面することがあります。

虐待のリスク

高齢女性、障害を持つ女性、そしてその両方を抱える女性は、精神的・性的・身体的虐待のリスクが高いです。驚くべきことに、加害者は介護者であることが多く、正式・非正式を問わず報告されています。米国では年間約100万人の高齢者が身体的虐待を受けており、被害者の大半が女性です。カナダでは障害を持つ女性の虐待リスクは非障害女性の2倍とされています。オレゴン州の調査では、15%の障害女性が介護者による身体的または性的虐待を経験したと回答しています。身体的移動が困難、自己肯定感の低さ、社会的孤立といった要因が脆弱性を高めます。

経済的安定の難しさ

障害を持つ女性も高齢女性も、経済的に不安定な状況に直面しやすいです。USAIDのデータによれば、世界で障害を持つ女性の労働参加率はわずか25%です。米国では障害女性は「二重の差別」を受け、障害男性の給与は平均55%上回ります。高齢女性は男性同年代に比べて金融資産が少なく、退職後の社会保障給付も人種的・性別格差により低く設定されがちです。65歳以降も働き続ける高齢女性は、生産性への偏見により職場で差別を受けることがあります。

孤立とその影響

女性は男性よりも平均寿命が長く、配偶者を失うケースが多いです。南カリフォルニア大学の調査によれば、シニアの約30%が単身で生活しており、ほとんどが女性です。高齢になって身体機能が低下すると、さらに孤立が深まります。若年層の障害女性も、就業機会が限られ、介護者との接触時間が数時間にとどまることで社会的つながりが乏しくなります。うつ病や社交不安障害などの精神疾患を抱える女性も自己隔離しがちです。孤立はうつ、無力感、生活の質の低下を招き、早期の支援が求められます。

地域の健康 - 関連記事