CPR(心肺蘇生)の歴史とは?
心肺蘇生(CPR)は1960年代から1970年代にかけて広く知られるようになり、現在では毎年何百万人もの人が学んでいます。その起源は聖書の時代まで遡り、世代を超えて様々な方法が試みられてきました。以下に主な歴史的変遷をまとめます。
古代文明
聖書には口対口呼吸の初期の試みが記されています。中世では温水や温かい灰で体を温める方法が考案され、鞭打ちといった手段も用いられました。
1530年〜1711年
肺を膨らませる原理を利用した『バッグ(風箱)』が広く使用されましたが、肺が過度に膨らんで死に至る危険があることが判明しました。また、直腸に煙を吹き込む『燻蒸』法も試みられました。
1740年〜1770年
パリ科学アカデミーは溺死者の救助に口対口呼吸を推奨し、同時期に『溺死者救助協会』が設立されました。
1773年〜1856年
樽の上で転がす、体を凍らせる、速歩馬に乗せて揺らす、胸部を手で圧迫・伸展させるなど、胸部の圧迫と膨張を利用した多様な手法が考案されました。
1891年〜1957年
1903年にクライル博士がヒトへの初の胸部圧迫を実演し、翌年には閉胸式心臓マッサージを行いました。第二次世界大戦中には口対口呼吸が広く使用され、1950年代には米赤十字が一般市民への教育を開始しました。
1960年〜現在
1960年代に胸部圧迫と口対口呼吸を組み合わせた現代的なCPRが確立され、1966年に公式の標準と訓練プログラムが策定されました。1970年代以降、CPRは広く教えられ、1980年代には緊急通報者が電話越しに指示できるよう訓練が行われ、現在も実践されています。
