目的と影響
ゴム弾は実際には全てがゴムでできているわけではなく、金属体にゴムコートを施したものです。標準弾薬よりも小さな火薬量で発射されます。イスラエルや北アイルランドなど、軍事占領下にあった国々で研究・実用化されました。当初は「非致死」弾と呼ばれましたが、死亡例が報告されたため「致死性が低い」あるいは「致死性未満」と表現が変わりました。正しく使用するには腰以下を狙い、射程は7〜20ヤード(約6.5〜18メートル)とされています。
ゴールドロップスジレンマ ― 遠すぎるか近すぎるか
ゴム弾は前部が柔らかいゴム、後部が硬めのゴムで構成され、最低射程を設けて速度を減衰させることが推奨されています。しかし、短距離で射出された場合、銃身の回転安定性が失われ弾が転がり始め、柔らかい先端が前を向かなくなります。その結果、弾道が不安定になり、致命的な衝撃や誤射のリスクが高まります。
予測不可能性
『ランセット』やイスラエルのラバン医療センターが実施した医学的研究によれば、ゴム弾は跳ね返り、骨折や動脈破裂、頭部・胸部・腹部への貫通を引き起こすことがあります。衝撃でゴム被覆が破れ、金属コアが体内に侵入するケースも報告されています。人間の動きや状況が多様なため、完全に非致死であることは保証できませんが、通常弾薬に比べ死亡率は統計的に低いとされています。
研究の継続
現在のゴム弾の改良は、ライフルからショットガンへとシフトしています。ショットガンは大型のボア径を持ち、低速で「ビーンバッグ」タイプの弾体を発射でき、貫通リスクを減らしつつ痛覚と一時的な機能障害を与えて対象者を制止します。ただし射程が短くなるため、警察が対象に近接した状況でのみ使用可能です。
