喘息吸入器がブレスアライザー測定に与える影響

ブレスアライザーの仕組み

現在主流のブレスアライザーは赤外分光法(IRスペクトロスコピー)を利用しています。この技術は、分子が赤外光を吸収する波長に基づき分子種を識別します。アルコール分子は特定の波長の赤外光を吸収し、その吸収量から呼気中のアルコール濃度、すなわち血中アルコール濃度(BAC)を推定します。

喘息吸入器とブレスアライザー

ブレスアライザーは主にアルコールに含まれるメチル基(-CH₃)を検出してBACを算出します。しかし、メチル基は他の化合物にも含まれているため、測定結果が誤って陽性になることがあります。喘息治療薬の一つであるアルブテロールはメチル基を持つため、吸入後に口腔内に残留すると、ブレスアライザーで偽陽性が出やすくなります。

影響が続く時間

警察官は吸入器使用後すぐに測定すると誤差が生じる可能性があるため、短時間の待機を行うことが一般的です。ある研究(Proceedings of the Western Pharmacology Society)では、飲酒していない被験者がアルブテロール吸入器を1回使用した場合、30分以内に呼気中BACが0.120に上昇することが確認されましたが、6分後には基礎値に戻りました。結果として、測定前に最低20分の待機時間を設けることが推奨されています。

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