鉛製水道管の危険性と健康への影響
鉛の危険レベル
1970年代に米国環境保護庁(EPA)は、塗料・ガソリン・水道管などに含まれる鉛の使用を禁止しました。研究により、微量でも大人や特に子ども・乳児に有害であることが判明したためです。完全に安全な濃度は存在しませんが、EPAは水中の鉛濃度が15 ppb(10億分の15)を超えると「対策が必要」レベルと定めています。鉛製の水道管は、特に温水を通すと少量の鉛を水に溶出させます。
健康への影響(大人)
鉛は赤血球の酸素運搬能力や神経系に影響を与えます。低濃度でも長期間蓄積すると、頭痛、記憶力低下、気分障害、倦怠感、腹痛、手足のしびれやチクチク感が現れます。女性は流産や早産のリスクが高まり、男性は精子の異常や減少が見られることがあります。高濃度になると腎障害や神経系の重篤な障害を引き起こし、痙攣、意識喪失、最悪の場合は死亡に至ります。妊娠中に鉛を摂取すると、胎児に先天性欠損が生じる危険があります。
健康への影響(子ども)
幼児や乳児は鉛中毒の最も影響を受けやすい対象です。少量でも脳の発達に障害を与え、学習障害や行動問題を引き起こします。その他、体重減少、食欲不振、腹痛、嘔吐、便秘、貧血、倦怠感も報告されています。血中鉛濃度が15 ppbを超える場合は、飲料・調理・歯磨きにボトルウォーターを使用するか、鉛除去に対応した浄水器を導入してください。浄水器が使えない場合は、蛇口の冷水側から1分ほど流し、特に水が6時間以上停滞した後は、先に流した水を使用すると鉛の摂取を抑えられます。
