HIPAA(医療保険携帯性・責任法)の概要
HIPAA(Health Insurance Portability and Accountability Act)は、米国の連邦法で、医療受給者の個人健康情報を保護します。個人のプライバシーを守りつつ、医療の質向上のために情報共有を可能にする仕組みです。HIPAAは米国保健福祉省(HHS)と民権局(OCR)が管轄しています。
重要性
HIPAAには「プライバシー規則(Privacy Rule)」が付随しており、個人が特定できる健康情報の保護基準を定めています。これにより、患者の情報は適切に保護されつつ、医療サービスの向上を目的とした適正な開示が認められます。
プライバシー規則
プライバシー規則は、個人の健康情報(PHI)をどのように使用・開示できるかを全国的に標準化した規定です。PHI とは、個人を特定できる情報を指し、名前・住所・診療記録などが該当します。
個人が特定できる情報(Individually Identifiable Information)
「個人が特定できる情報」とは、個人を直接または合理的に特定できる健康情報のことです。医療機関が外部に情報を提供する場合、本人の身元や特定につながる情報は開示できません。
対象事業者(Covered Entities)
HIPAA の適用対象は限定的です。対象となるのは、医療保険プラン、保険会社、医療提供者、そして医療情報クリアリングハウス(Health Care Clearinghouse)の四種です。
医療情報クリアリングハウス(Health Care Clearinghouse)
クリアリングハウスは、医療機関から送られる情報を標準化されたデータ形式に変換する事業者です。医療情報の受け渡しや請求処理を効率化する役割を担います。
ビジネス・アソシエイト(Business Associate)
対象事業者に業務を委託する外部企業や個人も、HIPAA の遵守義務があります。これらは対象事業者の従業員ではなく、独立した事業者であり、医療情報の取り扱いがある場合に限り規制の対象となります。例として、医療請求を代行する外部会社が挙げられます。
