おたふく風邪(流行性耳下腺炎)の歴史
おたふく風邪は唾液腺、時に精巣が著しく腫れる感染症です。古代から人々を悩ませ、18〜19世紀に大流行しました。現在はワクチンが利用可能ですが、効果に対する疑問も指摘されています。
古代の記録
- 古代ギリシャの医師ヒポクラテス(紀元前5世紀)が最初に記述。顔や喉の腫れ、男性の精巣腫脹を症状として報告しています。
18世紀から20世紀までの流行
- 18世紀・19世紀に世界各地で大規模な流行が発生。軍営、寄宿舎、船舶、刑務所など密集した環境で特に蔓延しました。第一次世界大戦ではフランス兵の欠員原因の第一位となりました。1934年にジョンソン博士とグッドパスチャー博士が、唾液サンプルからウイルスを分離し、ウイルス性であることを証明しました。
おたふく風邪ワクチンの開発
- 20世紀にRubini株、Jeryl‑Lynn株、Urabe株の3種類が開発されましたが、米国で現在使用されているのはJeryl‑Lynn株です。Jeryl‑Lynnワクチンは1960年代に開発され、1967年に承認されました。
MMR(麻疹・おたふく風邪・風疹)混合ワクチン
- 1971年にMMRワクチンが開発され、1977年から定期接種が始まりました。1990年代に入って米国の学校で全児童への接種が義務付けられました。
ワクチン効果への懸念
- 近年、ワクチンの効果に対する疑問が取り沙汰されています。2006年のカリフォルニア州の大流行では、予防接種を受けた人でも感染が確認され、米国で20年ぶりの大規模流行となりました。英国でも同様に、1990年代後半以降、北アイルランドやイングランド北部で定期的に流行が報告されています。
