腸内寄生虫の種類と対策
腸内寄生虫は主に原虫、条虫、線虫の3種類に大別され、大小の腸に寄生します。サイズは肉眼で見えるほど大きいものから、顕微鏡でしか見えない微小なものまで様々です。衛生環境が不十分な地域で特に問題となります。
感染経路
- 土壌に潜む寄生虫は、皮膚の傷口から侵入したり、土を誤って摂取することで体内に入ります。
- 豚や牛などの家畜に寄生する虫は、汚染された肉や内臓を食べることで感染します。
- 人・動物の排泄物が汚染した水源を介して、飲料水や食材を通じて広がります。
- 感染者の糞便に直接触れた場合も感染リスクがあります。
線虫(回虫)
代表的な回虫はヒト回虫(Ascaris lumbricoides)です。衛生状態が悪い地域で多く見られ、米国南部でも報告されています。感染は汚染された土壌が付着した生野菜や、既に感染している人の糞便から排出された卵の摂取によります。卵は腸内で孵化し、幼虫は血流を通じて肺へ移動、再び咳で飲み込まれ腸に戻り成虫になります。成虫は最大30センチまで成長し、軽い腹痛程度の症状しか出ないことが多いです。排便時に虫体が排出されます。その他の回虫としては鉤虫や蟯虫があり、同様に腸内で増殖します。
原虫
代表例はジアルジア・ラムブリ(Giardia lamblia)で、汚染水を飲む・泳ぐことで感染し、ジアルジア症を引き起こします。主な症状は下痢、腹痛、激しい痙攣です。原虫は腸壁に付着し栄養を奪います。その他、アメーバ原虫によるアメーバ赤痢、シクロスポラ原虫によるシクロスポラ症、クリプトスポリジウム原虫によるクリプトスポリジウム症などがあり、いずれも下痢や食欲不振を伴います。
条虫
条虫は魚や肉に含まれる幼虫(シスト)を摂取することで人に感染します。代表的な種は豚条虫、牛条虫、魚条虫です。幼虫は腸内に付着し、宿主の栄養を吸収しながら成長し、最大20フィート(約6メートル)に達することもあります。卵は糞とともに土壌へ排出され、動物が摂取して生活環が完了します。多くの場合症状は軽微ですが、条虫が原因でトリヒナ症などの疾患を起こすことがあります。主な症状は倦怠感、嘔吐、悪心、筋肉痛などです。
治療法
診断は便検査により卵、幼虫、成虫の有無を確認します。寄生虫の種類に応じた駆虫薬(例:アルベンダゾール、メベンダゾールなど)を投与し、症状緩和と寄生虫の駆除を行います。脱水症状が起きやすいため、十分な水分補給が重要です。重症例は入院治療が必要になることがあります。
