1700年代初頭のフランス軍医療技術と手術器具
止血帯(ツアニケット)
1718年、外科医ジャン・ルイ=プチは、主要動脈をしっかりと締め付けることで出血を止められることを発見し、ツアニケットを考案しました。ツアニケットはねじ式の圧迫装置で下腹部と大腿部を締め付け、切断部位を上方に上げて手術できるようにしました。この発明は、麻酔が普及する前の最も重要な外科的進歩の一つとされています。
壊死組織除去(デブリードマン)
ピエール=ジョゼフ・デゾーは、重傷創部から壊死組織を取り除く「デブリードマン」手術法を確立しました。デブリードマンはフランス語の「brider(抑える)」に由来し、感染を防ぐために切除刃で組織を除去します。銃弾や刀剣による創傷を拡大して排液させる「部分的デブリードマン」も行われましたが、イギリスの名医ジョン・ハンターは「かさぶたの下で自然治癒させる」べきだと批判しました。
ロック式鉗子と消毒法
部分的デブリードマンと併せて、筋肉内に残った銃弾を取り除くためにロック式鉗子が使用されました。しかし当時は器具の消毒が不十分で、逆に感染リスクを高めることもありました。そこでディジョンの科学芸術アカデミーは消毒法に関する論文コンテストを開催し、松脂、アロエ、ベンゾイン、アルコールを用いる方法が最優秀賞を受けました。この成果により、外科医は切断手術を遅らせ、消毒剤による治療を優先するようになりました。
