膀胱摘出後の感染症
膀胱摘出後の感染原因
膀胱摘出手術(膀胱全摘)は、膀胱がんの進行を防ぐために行われますが、術後感染は最も頻繁に報告される合併症です。感染は主に以下の二つの要因で起こります。
- 手術器具の汚染や手術中の細菌侵入。
- 尿路の再建・尿流のリダイレクトに伴う合併症。
患者の性別や、排尿・性機能を維持するために追加で行う手術の種類によっても感染リスクは変わります。
膀胱摘出後の機能回復
近年の手術法では、人工膀胱(ネオブレーダー)を作成し、体外に開口部(ストーマ)を作らずに尿を排出できるようにするケースが増えています。大腸の一部を尿道に接続し、カテーテルで定期的に尿を排出しますが、カテーテル使用に伴う尿路感染症が頻発します。
尿路感染症の概要
膀胱摘出術後は、手術直後だけでなく数年にわたって再発性の尿路感染症(UTI)が見られます。多くの患者は術後の化学療法を受けますが、化学療法は免疫抑制作用があり、二次感染のリスクを高めます。Mayo Clinicの報告によると、女性は男性よりもUTIを起こしやすいものの、男女ともに感染のリスクは高いです。感染は腎臓まで広がることがあり、尿路のリダイレクトが続く限り、再発の可能性は残ります。
尿路感染症の症状
主な症状は、頻繁な排尿欲求(実際には少量しか出ない)です。その他、尿に血が混じる、排尿時の灼熱感、強い悪臭を伴う尿、頻尿・残尿感などがあります。尿検体の培養検査で細菌の有無を確認します。
感染症の治療
UTIは抗生物質で治療し、通常は1週間以内に症状が改善します。膀胱摘出術に伴う再発性UTIの場合は、抗生剤の再投与や長期予防的投与が行われます。感染リスクが高い患者には、家庭用尿検査キットを提供し、早期自己診断と迅速な治療開始を支援する取り組みもあります。
