関節炎に効くと信じられるバックアイの真実
バックアイの木
バックアイは米国中西部に広がる高木で、オスの鹿の大きな茶色い目に似ていることからその名が付けられました。主に2種類があり、オハイオ種(Aesculus glabra)は高さ30〜50フィートで、ややとげのある種子さやに最大5個の滑らかな茶色い実をつけます。葉が傷つくと不快な臭いを放つため「臭いバックアイ」とも呼ばれます。もう一つは黄色種(Aesculus octandra)で、最高90フィートに成長し、滑らかで凹凸のあるさやに実が入ります。どちらの実も有毒で食用にはできません。
バックアイの実
実は大きく球形でやや凹凸があり、色は中~濃い茶色です。その形状が男性の精巣に似ているとされ、民間信仰の一因となっています。食べられる栗(チェストナッツ)や、栄養補助食品として加工できる馬栗(ホースチェストナッツ)とは異なり、バックアイの実は食用に適さず、誤って摂取すると中毒を起こします。
民間伝承
アメリカの一部では、バックアイの実は幸運のお守りとして扱われます。ポケットに入れると男性の性的能力が高まると信じられ、実に穴を開けて水銀を入れワックスで封じると、ゲームや賭け事での勝利をもたらすとされています(ローマ神話のゲームの神メルクリウスに由来)。また、ドル紙幣で包んで持ち歩くと金運が呼び込まれるという言い伝えもあります。
関節炎への効果は?
実際のところ、バックアイの実には関節炎を治す薬効はありません。関節炎の予防や痛みの緩和を期待してポケットに入れたり、首に掛けたりするだけで、医学的な効果は期待できません。むしろ、口にしたり皮膚に塗布したりすると有毒で、致命的な中毒を引き起こす危険があります。
代替としての馬栗(ホースチェストナッツ)
バックアイ自体は薬用に使えませんが、近縁種の馬栗(Aesculus hippocastanum)はサプリメントとして利用されています。1日300 mgの特定用量で摂取することが推奨され、関節炎の症状緩和に一定の効果があるとする研究もありますが、根拠は限定的です。実際に試す際は、必ず医師に相談し、他のサプリや薬との併用について確認してください。
