生はちみつの特性と効果
生はちみつは、加熱処理されたはちみつ(パスチャライズ)に比べ、健康への効果が格段に高いです。加熱処理は酵母や有害菌を除去することを目的としていますが、同時にはちみつに含まれる豊富な酵素を失わせ、微量栄養素の体内利用率を大幅に低下させます。
歴史
薬局がはちみつを民間療法として広める以前から、はちみつは世界中で様々な医療用途に利用されてきました。最古の医療文献はエジプトで紀元前4000年以上前のもので、やけどや創傷の治療だけでなく、下痢や炎症の鎮静にも用いられました。第一次世界大戦では、医師がコッド肝油と混合して負傷兵の治療に使用しました。第二次世界大戦以降、製薬業界の台頭により、はちみつは抗生物質としての地位を失いました。
特徴
生はちみつは巣から採取したままの新鮮な状態で、酵素をはじめビタミンやミネラルなどの微量栄養素が豊富に含まれています。酵素は強力な抗感染作用を持ち、花の種類によって栄養価が変わります。例えば、クローバーの花から採取されたはちみつは、単一の花からのはちみつよりも多様な栄養素を含むことが多いです。
見分け方
生はちみつは比較的簡単に識別できます。まず、強く甘いはちみつ特有の香りがするか確認します。加熱処理されたはちみつは香りが弱くなります。次に、瓶の上部に小さな気泡が残っているかを見ると、自然の界面活性剤が残っている証拠です。さらに確かめるなら、冷蔵庫の最も寒い場所に数時間置き、凍らないか確認します。凍ってしまう場合は、糖類や保存料が添加されている可能性が高く、生はちみつは凍りません。
効果・効能
はちみつは創傷の治癒を促進し、炎症を抑える作用があります。そのため、古代から外用の自然抗生物質として利用されてきました。アレルギー症状の緩和、胃腸の不調や胃潰瘍の治癒、睡眠不足の改善、夜尿症の予防など、多岐にわたる健康効果が報告されています。ハーブ療法や自然療法の専門家は、手術後の創傷ややけどの治療に生はちみつを直接塗布し、瘢痕の予防にも役立てています。
注意点
はちみつが加熱処理される主な理由は、微量ながらリスクがあるためです。しかし、地元の有機農家から直接入手した生はちみつであれば、そのリスクはほぼなくなります。花が受けた農薬ははちみつに移行するため、有機栽培の花から採取されたはちみつを選ぶことが重要です。また、稀にボツリヌス菌の芽胞が混入することがありますが、乳児の未熟な消化管で増殖し毒素を産生する恐れがあるため、1歳未満の子どもには与えてはいけません。
