インドのアーユルヴェーダによるヘルニア治療

ヘルニアとは、腸などの柔らかい組織が筋壁の弱い部分を通り抜け、膨らみができる状態です。男性では重いものを持ち上げることが原因で下腹部ヘルニアが多く見られます。食道裂孔ヘルニアは、胃の上部が横隔膜の裂け目や伸びた部分を通って食道へ入り込むことで起こります。

腹部ヘルニア

多くの場合、腹部ヘルニアは手術で組織を元の位置に戻し、筋壁を固定する必要があります。しかし、アーユルヴェーダのマッサージは術前の痛み緩和や筋壁強化に役立つことがあります。アーユルヴェーダのマッサージは、全身に107か所ある「マルマ」点を円を描くように軽く圧迫し、体内に溜まった毒素を放出させる手法です。

術前の簡易マッサージ手順

  1. 仰向けに寝て深呼吸し、腹筋をリラックスさせます。
  2. 患部に手を当て、内側へ優しく押し込み、数秒間キープします。軽度のヘルニアであれば、腸が筋壁を通って元に戻る可能性があります。
  3. そのまま静止し、体が自然に調整するのを待ちます。再度負荷をかけないよう注意してください。

術後や回復期には、ヨガで腹部筋をやさしく強化することが推奨されます。代表的なポーズは以下の2つです。

  • 風抜きのポーズ(パヴァン・ムクタ・アーサナ):仰向けに寝て、片膝を胸に引き寄せ、10秒間キープ。反対側も同様に行い、左右各3〜4回繰り返します。
  • 足上げポーズ(ウッタナ・パーダ・アーサナ):仰向けに寝て、両足を床から数センチ持ち上げます。1日5回まで、ゆっくりと上下させます。

エクササイズ中は体の反応に注意し、痛みや違和感が出たらすぐに中止してください。

食道裂孔ヘルニア

食道裂孔ヘルニアの方は、胸やけやガスが頻繁に起こります。上記の風抜きポーズは症状緩和に有効です。また、マッサージでも胃の位置を正常に戻す手助けができます。

胃の位置を整えるマッサージ手順

  1. 仰向けに寝て深呼吸し、下腹部まで息を吸い込みます。
  2. 胸骨の根元、すなわち胃と食道の接合部に手を置きます。
  3. 手のひらを下向きにし、へその方向へゆっくりと押し引きします。反対側の手でも同様に行い、数回繰り返します。
  4. そのまま1分程度静かに横になり、胃が元の位置に戻るのを待ちます。

このマッサージは、胃が食道に入り込んだ状態を緩和し、胸やけの軽減につながります。

※上記の方法はあくまで補助的なケアです。症状が重い場合や不安がある場合は、必ず医師の診断・治療を受けてください。

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