なぜTIは水ではなく生理食塩水の使用を推奨するのか
創傷の洗浄に水を使用すべきではありません。水は血液に比べて溶質濃度が低く、浸透圧の違いにより赤血球が膨張し破裂(溶血)します。溶血が起こると、赤血球内のヘモグロビンが漏れ出し、組織への酸素供給が阻害されるだけでなく、破壊された細胞の破片が細小血管を閉塞し、さらに血流と酸素供給を妨げます。
血液と同等の溶質濃度を持つ生理食塩水(0.9% NaCl)を使用すれば、赤血球の形態が保たれ、溶血を防げます。結果として、酸素運搬機能が維持され、創部への適切な酸素供給が確保されます。
