カナダ産野生ジンジャー(Asarum canadense)の安全注意点
概要
カナダ野生ジンジャー(学名 Asarum canadense)は、カナダ東部、米国北東部、そして中西部に自生する多年草です。心形でビロード状の葉を持ち、ジンジャーに似た香りがします。別名「カナダスネークルート」でも知られ、古くからハーブ薬として利用されてきました。
ハーブとしての利用
先住民族は、風邪や胃痛、心臓疾患、泌尿器系のトラブルなど幅広い症状の緩和に使用しました。また、牛肉やナマズの風味付けにも利用されたと伝えられます。中国でも利尿・抗炎症作用を期待して類似の薬草が用いられました。
アルストロラクト酸とは
カナダ野生ジンジャーを含む一部の薬草に、アルストロラクト酸という天然毒素が含まれます。健康カナダは2005年に「この成分はがんや細胞変異、腎不全を引き起こす可能性がある」と警告し、使用を中止するよう呼びかけました。アルストロラクト酸は、アリストロキシア属(ビアサイン・スネークルート)やヘキサスティリス属(野生ジンジャー)などにも含まれます。
がん・腎障害リスク
2002年にイギリス・サリーで行われたラット実験では、アルストロラクト酸が「極めて短い潜伏期間で強力な腎毒性と発がん性を示す」ことが確認され、世界的な使用禁止が提言されました。
最新の注意喚起と対応
米国食品医薬品局(FDA)は、アルストロラクト酸を含む可能性がある植物として Asarum canadense をリストに掲載し、2001年に製品の使用中止を警告しました。にもかかわらず、インターネット上では依然として販売されているケースが報告されています。消費者は、同種のハーブ製品を購入する際は成分表示を必ず確認し、疑わしい場合は使用を控えることが推奨されます。
