医療用マリファナの研究
医療用マリファナ――喫煙すべきか否か
米国食品医薬品局(FDA)は、医療目的でのマリファナ喫煙を承認していません。その代わり、合成THCであるマリノール(Marinol)は、がん治療に伴う嘔吐や悪心を緩和する薬としてFDAの承認を受けています。多くの臨床試験では、喫煙したマリファナの代わりにマリノールが使用されています。一方、麻薬取締局(DEA)は、喫煙または蒸気吸入による医療用マリファナの研究を選択的に支援しています。
過去の医療用マリファナ研究
1980年代、米国国立がん研究所(NCI)は、がん患者の悪心・嘔吐、食欲不振、悪液質に対するマリファナの効果を調べるため、DEAに研究提案を行いました。同様にカリフォルニア州は、DEAと協力して多発性硬化症患者への医療用マリファナの効果を検証しました。1999年に米国科学アカデミーが発表した包括的レビューでは、喫煙は最適な投与方法ではないと結論付けられ、抽出・分離されたTHCなどの成分が将来の治療に有望であることが示されました。
現在進行中の研究
DEAは医療用マリファナ研究を引き続き支援しています。医療用カンナビス研究センター(CMCR)は、HIV/AIDS患者へのマリファナ使用、蒸気吸入と喫煙の比較、鎮痛効果に関する研究を完了しました。さらに、脊髄損傷や糖尿病性末梢神経障害に対する蒸気吸入型マリファナの有効性も調査中です。
医療界の公式見解
多くの臨床試験が特定の条件下での医療用マリファナの有益性を示す一方で、医療コミュニティは慎重な姿勢を保っています。DEAやNCIの見解によれば、マリノールや他の医療用マリファナ製剤は、痛みや嘔吐の第一選択薬としては推奨されず、従来の治療が効果を示さない場合の代替手段として位置付けられています。
