ブラックコホシュはホットフラッシュを抑えることができるか?
臨床的エビデンス
米国国立補完代替医療センター(NCCAM)によると、ブラックコホシュは更年期症状、特にホットフラッシュの軽減に効果があるとする研究が多数報告されています。2002年のプラセボ対照試験(85名)では、ブラックコホシュ服用群がプラセボ群に比べホットフラッシュや寝汗が有意に減少したとされています。
乳がんサバイバーや子宮摘出術後の女性、自然閉経期の女性を対象とした試験でも、同様に症状緩和が確認されています。
議論点
しかし、これまでの研究はプラセボ対照が不十分であったり、サンプルサイズが小さいなどの限界があります。米国国立衛生研究所は、信頼できるエビデンスとするには、二重盲検・プラセボ対照・数百人規模の試験が必要だと指摘しています。
薬理作用
ブラックコホシュに含まれるフキノリック酸はエストロゲン様作用を示すと考えられ、エストロゲン不足が原因とされるホットフラッシュや寝汗を抑える可能性があります。また、セロトニンやドーパミンに影響を与えるとされ、血流改善や卵巣機能の刺激効果も報告されています。
潜在的リスク
副作用は軽度で、頭痛や胃部不快感がやや増える程度です。稀に体重変動や脚の重さを訴えるケースがあります。肝障害は重大なリスクで、オーストラリア医療誌に報告された例では、ブラックコホシュ摂取後に急性肝炎を発症し肝移植が必要となったケースがあります。肝疾患リスクがある人は使用を避けるべきです。
試す価値はあるか
多くの女性が実際に効果を実感しており、副作用や相互作用のリスクはホルモン補充療法に比べて低いとされています。費用も手頃であるため、医師と相談の上試す価値は高いと言えます。
ただし、肝疾患がある人や乳がん既往歴のある人は、医師の監督下でのみ使用するか、避けるべきです。
