TENSマシンの概要と使用方法

TENSマシンは、電気的インパルスを利用した代替療法の一種で、電子マッサージとも呼ばれます。FDAの承認を受けており、低電圧の電流で痛み信号を遮断することを目的としています。

歴史

1970年代に米国で広く普及したTENSマシンは、1965年にロナルド・メルザック博士とパトリック・ウォール博士が提唱した理論に基づいています。脊髄や神経根の痛み信号を電気刺激でブロックすれば、全身の疼痛緩和が得られると考えられ、現在のTENS機器の原型となりました。

目的・対象疾患

理学療法士や代替医療の実践者は、手術後、片頭痛、スポーツ傷害、関節炎、腱炎、分娩、がんに伴う疼痛の緩和に有効としています。ただし、痛みを和らげるだけで根本的な疾患を治すわけではありません。エンドルフィンの分泌を促すことで疼痛が軽減されるという仮説もあります。

医療的裏付け

米国がん協会(ACS)は、長期的な疼痛管理にTENSが有効であるという確固たる証拠はないとしています。一方で、術後や出産時の痛みなど、一時的な疼痛緩和に効果があるという臨床研究も報告されています。腰痛に関しては、鍼治療の方が効果的という報告もあります。

使用方法

医師や理学療法士の指導のもと、または処方箋に基づき自宅用TENS機器を使用できます。機器本体に電極パッドを装着し、痛み部位近くに貼ります。低電圧の電流が流れ、温感やチクチク感が生じます。1回のセッションは5〜15分が目安で、必要に応じて繰り返し行います。

リスクと注意点

適切に使用すればリスクは少ないですが、心臓や目、脳、喉の前面に電極を貼らないこと、過度な電圧設定は皮膚のやけどを招く可能性があります。また、心臓疾患や除細動器、インフュージョンポンプを使用している方は使用を控えてください。

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